理学療法士の理想の臨床実習とは?【見学実習について考えてみる】
ブログをご覧頂きありがとうございます。理学療法士Yです。
理学療法士(以下、PT)を目指す学生が避けては通れないのが「臨床実習」です。自分の学生時代を振り替えり、自分が思う理想の臨床実習について考えてみたいと思います。
本日は養成校のカリキュラムで1年生の時に行われることが多い「見学実習」についてです。
自分の見学実習を振り返って
私は1年生の時に生活期の病院に見学実習に行きました。
私にはケガをしてPTに関わった経験がありました。その経験があったからこそPTを目指したため、その当時の私のリハビリのイメージはTHE・スポーツ!!でした。きっと、1年生の時ってPTのイメージはスポーツでケガをした対象者のリハビリを行うってことが多いんじゃないでしょうか?
ケガをしてPTに関わる機会が無い場合、見学実習で初めてPTの現場を見る学生も多いんじゃないでしょうか?
そして、1年生の時によくある目標が「患者さんと積極的にコミュニケーションを取る」だと思います。
「患者さんといきなり話すって言っても共通の話題も無いし何を話してコミュニケーション取れば良いんだよ・・・。」って正直思いました。そして、指導者であるPTがうまくコミュニケーションを取っているのをみて、「すっ、すげー・・・。何であんなにコミュニケーション上手く取って患者さんの笑顔引き出せるんだよ・・・。こりゃ自分には向いていないんじゃないか?」なんて思ったりもしました。
コミュニケーションがうまく取れないこともさることながら、もう1つ感じたのが自分の知識の少なさです。
学校では最低限の解剖学や生理学の知識などを勉強した上で実習に臨んだつもりでしたが、正直なにも分からない状態でした。「こりゃどんだけ勉強すりゃ良いんだ?テキトーに勉強してたんじゃまずいんじゃないか?」なんてことも1年生ながらに思った記憶があります。(実際はその後も遊んでばかりであまり勉強しないんですけどね。笑)
私が実習で感じたのは「コミュニケーションの難しさ」と「知識不足」の2つでした。そして、その2つを両立して行う指導者PTへの憧れを感じました。
当院での見学実習の形態
当院での見学実習の形態としては担当の指導者が付きますが、自由に好きなスタッフの患者さんの見学を行うといったものです。そして、その日の終わりに疑問点や明日の予定などを確認し帰宅してもらうといったものです。
スタッフによっては知識を確認しながら見学を行ったり、質問を促すように見学を行ったり、全て細かく説明しながら見学を行ったりと全員が一致している必要は無いと思いますが、バラバラなのが現状です。
私が考える理想の見学実習
自分の経験と、当院の実習形態を加味した上で私なりの理想の見学実習 を考えてみようと思います。
1年生の時に実習生に一番感じてほしいことは、PTってやりがいがあって楽しい仕事だ!!ってことです。
そのためには、指導者PTへの憧れと机上で学ぶことができない経験をしてもらうことが必要だと思います。
自分がそうであったように指導者PTが知識量を示し、患者さんと上手くコミュニケーションを取って患者さんを笑顔に変えていく。その姿を示すことができれば学生がPTを目指すモチベーションに繋がると思うんですよね。
学校でどれだけ勉強しても経験することができないのが患者さんに触れることです。見学実習ではありますが、リスク管理を行った上で積極的に患者さんに触れる機会を作ってあげることで貴重な経験値を積むことができます。そして、単純に勉強で知識を得るだけじゃなく、自分の腹の底まで知識を深く落とし込む作業の必要性にも気づいてもらえるのではないでしょうか?
私なりに思う理想の見学実習は、「患者さんに触れる経験を通して自分のなりたいPT像を描いてもらう」ってのが一番しっくりきますね!!
過去記事でクリニカルクラークシップ(CCS)に関して考えた記事もあります。
CCSって何?という方もCCSでどう実習がうまくいくのか?と考え中の方も是非読んでみてくださいね!!