【苦手を克服】歩行分析を行う時の4つのコツ
ご覧になっていただきありがとうございます。理学療法士Yです。
理学療法士になって早数年。学生時代からいつも苦しめられているのが歩行分析です!
自分なりの歩行分析のコツをお伝えしようと思います。まだまだ不十分な点もあると思うのでコメントで改善点などを教えていただけると幸いです。
歩行分析の流れ
まずは歩行分析の流れをまとめてみようと思います。
- 歩行の全体像を観察する
- 各関節の運動を観察する
- メカニカルストレスを考える
- 他の検査結果と関連づけて考える
1.歩行の全体像を観察する
よくPTにありがちなのが、歩行を分析しよう!!と力みすぎていきなり細部にこだわりすぎることがあると思います。それを避けるために私はまずは歩行の全体像を観察します。その時は専門的に歩行を観察するというよりも、「あー膝が痛そうだなー。」とか、「ふらついてるなー。」とかザックリと観察するようにしています。このザックリとした観察をもとに各関節の動きに焦点を絞っていきます。
2.各関節の運動を観察する
この時に必要になってくるのが正常歩行の知識です。このブログで何度も紹介していますが、観察による歩行分析は正常歩行における各関節の動きを相ごとに非常に分かりやすくまとめてあります。
この正常歩行の知識を利用しながら実際の患者さんの歩行を観察し、関節は十分な可動性があるか?適切なタイミングで適切に屈曲・伸展しているかなどを観察していきます。
全体像を眺め、各関節の動きを観察するといった流れを前額面、矢状面に分けて3回ずつくらいは繰り返して行うようにしています。
3.メカニカルストレスを考える
ここまで考えることで患者さんの歩行の正常との逸脱点が見えてきているはずです。そこで、次に考えるのは各関節にかかるメカニカルストレスを考えることです。
例えば、膝関節のダブルニーアクション(1歩行周期に膝関節屈曲・伸展が2回あること)が消失していたとして、膝関節ではイニシャルコンタクトからローディングレスポンスにかけての衝撃吸収がうまく行えていないことが想像できます。
膝関節で行えていない衝撃吸収をどこの関節で代償しているのか?どのような戦略で歩行を行っているのか?を考え、患者さんの歩行像と照らし合わせていきます。
4.他の検査結果と関連づけて考える
ここからは歩行の動作分析だけでなく、筋力やROM、平衡感覚など他の検査結果と関連づけて分析を深めていきます。そこから患者さんの歩行に関する問題点を抽出し、治療プログラムを考えるといった流れで歩行分析を行っています。
まとめ
私の行っている歩行分析の方法をまとめてみました。歩行分析に絶対的な正解の方法はないのかもしれません。100人のPTがいたら100通りのやり方があっていいと思います。自分なりのやり方をみつけ、実践してフィードバックを行いながら改善を加えていくことが必要ですよね。そして、苦手な歩行分析が少しでも上達し、患者さんに還元できれば良いなと思います。