理学療法士Y成長日記!

北海道在住の理学療法士Yです。人生、仕事、読書など日々考えたことを書いています。

書評『これだけ!PDCA』〜理学療法士にも必要な考え方〜

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PDCAってご存知ですか?ビジネスパーソンには基本なのでしょうが、理学療法士である私には馴染みのない言葉でした。

以前読んだこれだけ! OJT 【これだけ!シリーズ】の第二弾として読んでみることにしました。

率直な感想としては、PDCAって素晴らしい!!理学療法士にも是非是非知ってもらいたい考え方です!!

ってことでここから詳細をまとめていこうと思います。

PDCAって何?

PDCAとは『Plan』(計画を立てる)⇒ 『Do』(実行する)⇒『Check』(実行した結果を評価する)⇒『Action』(うまくいってないところを改善する)といったサイクルを回すことでこれまで以上の成果を出すことができます。

この「計画を立てて実行して評価して改善する」って考え方は当たり前に感じますよね。ただ、これって簡単そうでできないですよね。では、なぜできないのかを考えてみたいと思います。

最も重要な『Plan』(計画を立てる)!

PDCAサイクルを回すにあたって最も重要なことは 『計画を立てる』ことです。しかし、多くの場合、「計画らしきもの」になっているため、そもそもPDCAサイクルが回らない状況になってしまいます。

PDCAにおける「計画」とは、目標を達成するために「何を」「誰が」「いつまでに」「どうやって」実行するのか、が見えていなければなりません。 

一方、「計画らしきもの」には、「何を」と「いつまでに」はあっても、「誰が」と「どうやって」がほとんど明らかになっていないのです。

これだけ!PDCA 著:川原 慎也  出版:すばる舎 p20より引用

自分自身を振り返ってみてもこういったことって結構ありますよね・・・。特に「どうやって」の部分なんて計画の時点では考えていない様な気がします。いざ取り組もう!って思った時に「どうやって」の部分が曖昧なためすぐに実行に移せないことって多くないですか? 

目標と目的を混同していませんか?

 目標を達成することが目的になっていませんか?

目的とは、何のために仕事を頑張るのか、どういった人間になりたいのかなどずっと追い続けるものであり、目標ほどはっきりとしたゴールはありません。

目標は目的を達成するために1つ1つ設定し、目標を達成したら、次の目標を設定しその目標に向かって努力していくことができます。

ここを間違えてしまうと、目標を達成することが目的になってしまい、モチベーションを維持して働くことができなくなってしまいます。

問題に対して”なぜ”を5回繰り返す

人は問題を表面的に捉えてしまうことがあります。理学療法士でも同じことが言えるのではないでしょうか?私が新人だった頃によくあったのが、「筋力が弱いから筋トレをしよう」とか「関節可動域が狭いから関節可動域練習をしよう」となっていました。

しかし、それでは問題の原因解決にはならないことが多いのではないでしょうか?最近は「なぜ筋力が弱くなっているのか?」「なぜ関節可動域制限が生じているのか?」といった部分まで考えるようにしています。原因究明にはこの”なぜ”を5回繰り返すことが重要とのことです。

ん〜5回まで繰り返すのはなかなか骨が折れる作業ですが、必要な考え方ですよね!

緊急/重要マトリクスで、業務の仕分け

仕事を回していく現場は、PDCAサイクルに落とし込んで推進したい業務、突発的に降りかかってくる業務、日々やらなければならない業務、が常に混在しています。

だから、つい「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」「ああ、たくさんあって忙しい」といった意識になってしまうわけです。

これだけ!PDCA 著:川原 慎也  出版:すばる舎 p114より引用

日々やらなければいけない仕事をこなしながら新たな計画にチャレンジしていくのは時間的に厳しいと思いがちですよね。そこで、まず現在の仕事を棚卸しする必要があります。そこで使えるツールとして緊急/重要マトリクスというものがあります。

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このツールは上記のように緊急度が高く、重要度が高いものをAゾーン、緊急度が低く重要度が低いものをDゾーンといった具合に現在の仕事を振り分けていきます。

ここで、Aゾーンの仕事は毎日行わなくてはならない日常業務があたりますね。時間を重点的に当てていきたいのは重要度が高く、緊急度の低いBゾーンの仕事です。

重要度の低いC、Dゾーンの仕事を効率化し、Bゾーンの仕事に割く時間を作ることが重要になってくると思います。

自分の仕事もその通りでAゾーンやCゾーンの仕事に取り組んで仕事をやっている気になっていることがあると思います。

そして私の生活を振り返ってみると、Dゾーンに時間を割きすぎている・・・。これじゃ自分が成長するわけがない!!

理学療法士にも重要なPDCAの考え方

この本を読んで理学療法士にもPDCAの考え方はとても重要だと感じました。

というか、リハビリを行うにあたって当然のようにやっていることでもありますよね。

問診から仮説・評価立案⇒治療⇒再評価⇒再治療といった流れで仕事をしていませんか?

 やはり重要だと感じるのはなぜ疼痛は生じているのか?なぜ局所に負荷がかかっているのか?といった仮説・評価立案の時点で大まかな治療プランは決定していると思います。そして、そこから掘り下げてやりっぱなしではなく、再評価・再治療を行っていくことが患者さんの治療を行っていく上で重要だと思います。

 

いかがだったでしょうか?ビジネスパーソンだけでなく理学療法士にも必要な考え方を学ぶことができたと思います。

是非皆さんも実際に手に取って読んでみてくださいね!!

これだけ! PDCA 【これだけ!シリーズ】

これだけ! PDCA 【これだけ!シリーズ】