理学療法士Y成長日記!

北海道在住の理学療法士Yです。人生、仕事、読書など日々考えたことを書いています。

新人理学療法士向け!触診技術向上のために意識したい7つの方法

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触診って本当に難しいですよね。ただ、練習すれば技術は確実に上がってきます。今日は私の経験をふまえながら触診技術向上のために意識している事をまとめてみようと思います。

解剖学の知識が無いと始まらない!

新人の頃、何が難しく感じたかというと、『今、一体何を触っているんだ?』ってことでした。触診でまずひっかかるのってこれじゃないでしょうかね?

そりゃそうですよ、解剖学の知識が圧倒的に不足している状態で触ったって何を触っているのか分かる訳がありません。

国家試験では筋の起始・停止とか字では覚えますけど、実際に解剖書を見ながらここからここに着いているってのを意識しながら勉強しましたか?私は怠っていました・・・。完全に国家試験に受かるための勉強になっていて何の身にもなっていませんよね。反省。

そこで、触診技術を高めたいと思った時に最初にやったのが解剖学書を見ながら筋の走行や、関節の位置関係などのイメージを持つ事でした。正直、イメージできれば正確な起始・停止の名称は覚えなくてもいいんじゃないかって思うくらいです。(そりゃ、覚えるにこした事はありませんよ。)

とにかくイメージできるようになるまで各関節のイラストをペラペラと眺めました。

オススメの書籍としては、プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版です。この解剖学書の良いところは、とにかくイラストがキレイ!!学生時代に行った解剖学実習の様なリアルなイメージが非常に持ちやすく構成されています。決して安くはない書籍ですが、理学療法士をやっている以上一生使う本になると思うので手元にあって損は絶対ないと思います。

プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版

プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版

 

自分の姿勢を意識

 まずは触診を行う前に自分の姿勢を意識しましょう。ベッドの高さや自分の位置を調整し、自分の体がリラックスした状態を保つ事が重要です。触る側の自分に余計な力みなどがあると触れていても正しく感覚として得られません。患者さんをリラックスさせる事も重要ですが、まずは自分がやりやすい位置を見つけましょう。

触診は目をつぶってやろう!

視覚情報があるとどうしても自分の都合のいいような評価結果が出るように微妙に手の位置を動かしたりしたくなりませんか? そんなことを防ぐためには目をつぶって触診するようにしましょう。

目をつぶる事で視覚情報がカットされ指先に集中して触診する事ができます。これはどこの部位を触診する時にも行うようにしましょう。

ランドマークの触診

実際に触診を行っていく時に目安にするのがランドマークです。多いのが大転子や肩峰などの骨突出部だと思います。ここで、私が疑問だったのが『大転子って言っても大きいじゃん。どこを大転子ってすりゃいいんだよ。』ってことでした。私の中の答えとしては、『自分の中で一定の位置を毎回触れればOK』ってことです。なのでセラピストによっては膨隆し始めた部位や、末端、最突出部など、若干触っている部位は異なるんじゃないかな?と思います。ちなみに私は最突出部で触るようにしています。

筋の走行をイメージ!

筋を触診する時を例に話を進めます。解剖学書で覚えた筋の走行をランドマークを元にイメージしながら触れて行きます。この走行に沿って触れる時にもう一つ意識してほしい事があります。それはレイヤーを意識することです。

レイヤーって何?

 レイヤーとは「層構造」のことです。人間の体は皮膚が体表の大部分を覆っており、その下に皮下組織、筋膜、筋、靭帯・・・などと層構造になっています。

例をあげると、梨状筋に触りたいとします。皮膚があり、下には脂肪があり、その下には大殿筋があり、更にその下に梨状筋はあります。ただこの辺かなー?って触るのではなく、レイヤーを意識しながら深くに潜り込ませて行く事で自分が今触れている物がイメージしやすくなると思います。

周辺知識を増やそう!

自分が触っている物に自信が無い時に、一つの目安としてですが、他のランドマークの位置から確認するという手段があります。私の場合は脊柱の触診の時に用いる事が多いのですが、例えば肩甲骨下角=T7高位という知識を知っていればあくまで目安としてですが自分が触れている物の確認を行う事ができると思います。そのためにも〇〇の位置=〇〇の位置といった周辺知識を増やす事で触診技術が一歩進むと思います。

あとは練習あるのみ!!

ここまできたらあとは練習あるのみです!!患者さんだけではなく、職場の方や家族や友達などとにかく数多く触る練習をしましょう!!上記の事を意識しながら触る事で着実に一歩ずつ触診技術は上がると思います。 

 

これが私が普段から触診する時に意識している事です。あくまで自己流な部分もあるため、参考程度にしていただければと思います。

長文を読んでいただき、ありがとうございました。患者さんへの治療として還元できるように日々自己研鑽していきましょう!!