書評『覚悟の磨き方』
私の大好きな歴史上の人物に吉田松陰がいます。
時は鎖国まっただ中の日本。世界各国は列強諸国に植民地化されていく一方で日本は孤立状態を続けていました。
そんな日本を揺るがす大事件が黒船来航です。
1853年、ペリーが浦賀に来航し、日本に開港を求めた。その時、吉田松陰はいかにして欧米諸国を打ち負かすかを考えていた。しかし、大砲をみて勝てないと判断した吉田松陰は即座に列強諸国の技術を学ぶ以外に日本が存続する未来はないと判断した。
当時、海外渡航は死罪に値したが、吉田松陰は「今ここで海を渡るのが禁じられいてるのは、たかだか江戸の250年の常識にすぎない。今回の事件は日本の今後3000年の歴史に関わる事だ。くだらない常識に縛られ、日本が沈むのを傍観する事は我慢ならなかった。」と述べ、小舟で黒船の甲板に乗り込んだ。
こんなに自分の考えに素直で、行動を信念に基づいて行う事ができる人物は他にいるでしょうか?
今回紹介する『覚悟の磨き方』と言う本は吉田松陰の名言を集めた本です。
全176の言葉が掲載されているのですが、私のお気に入りの言葉を紹介していこうと思います。
やり切るまで手を離すな
たいていの人はまだ序の口で、いよいよこれからが本番だという時に、自分の田んぼを放置して、人の田んぼの雑草を取りたがるのです。人の田んぼの雑草を取るというのなら、まだ良い方かもしれません。
一番多いのは、人が懸命に草を取っている姿を傍観して、その取り方が良いとか悪いとか、批評ばかりしている人です。
まずは自分が今いるところから始めましょう。人生の喜びを味わうために。
数々の名言が載っている本ですが、この言葉は2番目に出てきます。
立ち読みでこの言葉を読んだ時に、「……なんて痛いところ突いてくるんだ…。」って感じでした。
人間って結構こんなことありませんか?人が食べている物が美味しそうに見えたり、人のやっている事が羨ましかったり。
自分が今どんなことをやる必要があり、たとえどんな素晴らしい事をしていても人のやっていることって何となくいいなって思いがちじゃないですか?
実際はそんなこともなくて自分がやっていることを貫き通すほうがいいことって沢山あると思うんです。
私はコツコツ地道に繰り返し続けるってことよりも、何か一発大きな事を当ててやろうって思いながら生きてきましたが、最近は何事も継続することが一番地道で確実な方法なんだと思い継続していこうと思っています。
この本にはまだまだ名言が載っているので今後少しずつ披露して皆さんとこの本の良さについて共有していければと思います。
覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰 (Sanctuary books)
- 作者: 池田貴将
- 出版社/メーカー: サンクチュアリ出版
- 発売日: 2013/05/25
- メディア: 単行本
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